雪山登山に縁のないぼくにとって、厳冬期はまたとない低山めぐりのシーズンです。特に、この時季の南関東は陽だまりハイキングをするのにはもってこいで、早春の花やフルーツ狩りとあわせればグッと楽しみも増えます。 神奈川県南東部の三浦半島にある武山(…
関東に住むハイカーにとって、日帰り登山のメッカとして知られる神奈川県の丹沢山地。ここは、日本百名山に数えられる丹沢山(たんざわさん)や、塔ノ岳(とうのだけ)、大山といった人気の山々が集中するエリアです。 しかし、大きく有名な山だけでなく、地…
標高の高い山が全くないにもかかわらず、多くの個性的な低い山を有する“低山王国”千葉県。中でも最も特異といえるのは、鋸南町のシンボルである鋸山(のこぎりやま)ではないでしょうか? ギザギザに連なる岩稜帯が鋸歯に見える鋸山は、その山名が表す通り石…
冬は低山歩きがいい。生き物たちが息をひそめ一層静かになった山、落葉した木々の間から差し込む日の光、澄んだ空気の先に見える青い山並み… そこに白く冠雪した富士山を加えれば、大満足の富士見ハイクプランが完成です。ぼくは冬になると、富士見ハイクの…
良く晴れた秋の休日、小さな子どもとハイキングに出かけたいけど遠出はちょっと… そんな時におすすめなのが、鎌倉です。歴史ある寺社とお洒落なまち歩きが楽しめる定番スポットですが、少し道を外れれば短い行程で十分なハイキングを楽しむことができます。 …
11月下旬、標高の高い山で紅葉のピークが落ち着く一方で、低山界隈の紅葉は最盛期を迎えます。 低山の紅葉は麓の紅葉とタイミングがほぼ一緒なので、山だけでなくまち歩きも楽しめるのが魅力のひとつ。名木の大イチョウや紅葉の谷を楽しみに、再び足利低山を…
10月も下旬頃になると標高の高い山では紅葉が一気に進みます。気持ち良い青空の下、鮮やかな紅葉の山を歩けたらどんなに最高だろうか。 毎年そんなことを思いながら、以前より温めていた山行計画をついに実行する機会に恵まれました。今回訪ねたのは、奥多摩…
低山を歩いているとしばしば目にする“ご当地名山”。栃木県では「栃木百名山」が下野新聞社により選定されていますが、なんとさらに範囲を狭めた「足利百名山」というのがあるそうで。 足利に百個も山があるの?名山は盛りすぎでは?いえいえ、人目を惹く巨大…
7月に歩いた夏の谷川岳。やっぱり高山からの絶景はたまらないもので、多くの人を虜にするのが肌で実感できます。それに続く夏の山旅第2弾として、北アルプスは唐松岳(からまつだけ)を訪ねました。 唐松岳は単体で登っても素晴らしい山ですが、隣合う五竜岳…
山へ行くなら車か、電車か。 どちらにも利点があり、どちらでも楽しいというのが個人的見解ですが、ぼくは今のところ、主に公共交通機関を利用して山旅をしています。 そこで気になるのが、公共交通機関による出費。これは誰もが少しでも抑えたいというのが…
真夏でも親子でハイキングがしたい!となれば、乗り物を利用して高山を訪ねる方が多いと思います。しかし、遠出が厳しく近場の低山がメインフィールドとなる場合は…? キーワードは、暑さをしのげる豊富な水、気分爽快な大展望、冒険心をくすぐる奇岩!とい…
普段は低山を好むぼくですが、夏になれば空を歩くような山旅に思いを馳せます。とはいえ、首都圏から日帰りで歩ける高山となれば、選択肢は多くありません。 そこで今回スポットが当てられたのが、東京からアクセス抜群の名峰・谷川岳(たにがわだけ)。天気…
初めて山登りをするんだけど、どこに行けばいいの?という質問は、多くのハイカーを悩ませる質問だと思います。 手軽に登ることができ、季節を問わず、誰といっても楽しめる山。関東ではまず最初に高尾山を挙げたいところですが、そこに「大展望」という要素…
よく晴れた休日。家族でお出かけしたいけど、どうにも寒い…そんな時、寒さも吹き飛ばす絶景の待つ公園へお出かけしてみてはいかがでしょう? 神奈川県中郡二宮町にある吾妻山公園(あづまやまこうえん)は、駅、駐車場から手軽なアプローチにもかかわらず、…
親子でハイキングに出かけるようになって、気がつけば4年目。登った山も増えてきた一方で、子どもも忘れてしまった山もちらほら出てきました。 そんな…あんなに楽しそうにしていたのに…という親心はさておき。備忘録も兼ねて、特に印象に残っている親子ハイ…
あっという間に過ぎてしまった2021年。まだまだ気の抜けないコロナ禍での生活が続く中、ワクチン接種や全国感染者数の低下など、喜ばしいニュースも。中でも東京五輪の無事開催と成功は、本当に素晴らしかったと思います。全ての関係者方々の尽力あってこそ…
5月半ばを過ぎてくると、丹沢から箱根方面、神奈川県西部の1000~1500m前後の山々がみずみずしい緑に包まれます。 今回訪ねるのは、去年の同じ頃、崩落による通行止めで断念した山です。その復旧工事も終わり、ようやく歩けるようになったブナの山を目指しま…
子どもとハイキングをするようになって、親子ともにだんだん自信がついてきました。高尾山や筑波山といった観光地化された山から、ステップアップとしてアドベンチャー感たっぷりの山に挑戦したい。 そんな時、埼玉県日高市にある低山に注目してみると、駅か…
新緑の時季には、まばゆい緑の森でめいっぱいの森林浴を楽しみたい。そんな山の歩き方を知ってから、広葉樹の豊かな山を毎年追いかけています。 都心からほど近い茨城県笠間市には、奇岩怪石、カタクリやスズランの群生に加え、天狗伝説まで楽しめる緑豊かな…
桜の開花が年々早まり、4月上旬にはソメイヨシノが散ってしまっていることもしばしば。しかし、ソメイヨシノに限らなければ、桜は2月から5月頃まで長い期間をかけて楽しめる花です。 首都圏のソメイヨシノもすっかり散ってしまった4月2週目。今度は八重桜が…
花盛りの東秩父は、まるで桃源郷のよう。そんな風景に恋焦がれ、ずっと訪れる機会を伺っていました。3月下旬から花桃が、4月に入れば千本桜が咲き乱れ、冬の間眠っていたモノトーンの山々を鮮やかに彩ります。 虎山の千本桜を観賞した後は、そのまま小川町に…
4月に入ると、山歩きに花の彩りが加わり、単調な道路を歩いているだけでも楽めるようになりました。この季節、外せないのはやはり桜でしょう。 低山で咲く桜は、上旬なら麓で、中旬なら中腹あたりで見頃を迎えるので、タイミングを合わせれば短い花期で何度…
3時のおやつといえば文明堂のカステラが有名ですが、ぼくは専らグミでした。そのおかげで、幼少期から現在まで変わらずグミが好きです。キリンさんよりもゾウさんよりも、もーっと好きです。 今回は、そんな大好きなグミを、大好きな登山に落とし込んでみよ…
春本番にはまだちょっとだけ早い3月下旬。標高の高い山々は雪に覆われ、冬山は行かないという方々は登山のオフシーズンかもしれません。 しかし、標高の低い山、いわゆる“低山”では、2月頃より春を呼ぶ花々が芽吹きを始めています。低山をメインターゲットと…
三浦半島の低山は奥が深い!たった一回登っただけなのに、鼻息荒くそんな感想をお伝えするのはおこがましいですが、そう思わずにはいられません。 田浦から逗子へと三浦アルプスを縦走した帰りの駅。時刻は12時半。電車を待っている間に「もうひと山、ショー…
山に登って、海に下りる。関東圏でそんな山旅がしたいなら、三浦半島の低山にスポットライトを当てたい。 人気の鎌倉エリアのすぐ近くにも関わらず、人は少なく地味な印象が先立ちます。しかし、歩いてみると意外と山深く、まちから山、山から海へと繋がるル…
都心から電車で約一時間と、抜群のアクセスを誇る鎌倉エリア。 背の高い山こそありませんが、そのぶん町と山とが密接に関わり合う歴史の深さは言わずもがな。かつて源頼朝(みなもとのよりとも)が創設した鎌倉幕府の遺構が町のそこここに見え、手軽に歴史ハ…
栃木県は物語をいだく低山の宝庫。といったら大げさでしょうか。 都心からアクセスも良いため、南栃木への観光の回数を重ねるごとに、新しい発見や面白い低山との出会いに驚かされます。 11月下旬、紅葉狩りを狙って訪れたのは、栃木県佐野市にある唐沢山(…
新型コロナウイルスにより激動となった2020年。東京五輪の延期を始めとした様々な影響が世界各地を揺るがしました。それに比べればぼく個人の予定など取るに足らないことですが、当初予定していた山旅も全て白紙になりました。 それでも政府や医療従事者の方…
埼玉県には武甲山や笠山、二子山など、遠方からでもわかる独特な山容の山が多くありますが、中でも小鹿野町の両神山はその最たる例といえます。 県内の展望のきく山から見える鋸歯のような山容は、古くは日本神話の頃から、また江戸時代には多くの修験者で賑…