よく晴れた休日。家族でお出かけしたいけど、どうにも寒い…そんな時、寒さも吹き飛ばす絶景の待つ公園へお出かけしてみてはいかがでしょう?
神奈川県中郡二宮町にある吾妻山公園(あづまやまこうえん)は、駅、駐車場から手軽なアプローチにもかかわらず、山頂には菜の花と富士山、そしてキラキラと輝く相模湾の絶景が待っています。
目覚める早春のコントラスト、新年最初のお花見へ。
どうも、スラ男です。
今回は、2年前に訪れた神奈川県の湘南エリアにある小さな山、吾妻山公園へ家族でハイキングしてきた時のお話です。
吾妻山公園は、1月上旬から2月中旬にかけて見頃を迎え、山頂一帯を黄色い絨毯が埋め尽くします。さらに富士山と海の大パノラマが楽しめるという素晴らしい低山です。
それでいてローラー滑り台や複合遊具が整備されているのだから、子どもを連れてのハイキングにも超おすすめというわけです。
■吾妻山公園(2020年2月9日) 目次
早春の絶景、富士山と菜の花の待つ吾妻山公園
吾妻山公園へはJR二宮駅を利用してもいいですが、麓に約200台駐車可能な町営駐車場があるので、今回はマイカーでアクセスしました。
駐車場の向かいにある生涯学習センターではイベントが行われており、子どもたちで賑わっています。交差点を渡ると、さっそく歩道を彩る菜の花が。
吾妻山公園には東西南北に登山口があります。駐車場からの最寄りは北側にある中里口。梅やスイセンの香りを楽しみにながら、坂の舗装路を歩いていきます。
途中にあった「ブーランジェリー ヤマシタ」というパン屋さんが気になります。行列ができてたし、人気のお店なのでしょう。
登山口から森の中を20分程度歩いていけば、富士山が目の前に迫る山頂に辿り着きます。こんなお手軽に絶景を味わえるなんて…
山頂一帯は芝生広場になっており、伸び伸びと遊んだり休憩が楽しめます。何気に立派な山頂標もありますよ。当然ながら、登山装備の人はほとんどいません(笑)
絶景の富士山ですが、吾妻山公園に来たならばぜひ合わせたいのが菜の花とのコラボレーション。手前の鮮やかな黄色、冠雪した富士山の白、そして青空のコントラストがこれ以上ない風景美を演出しています。
菜の花畑は散策通路が設けられているので、さまざまなアングルで写真撮影が楽しめます。この日はたろうは持ってきていませんが、ぬいぐるみを撮るのにも良さそうですねえ。
さてさて、大人が写真撮影ばかり楽しんでいてはいけません。ここには子どもが喜ぶアトラクションも満載です。まずはこのローラー滑り台。なんと全長102mもあり、開放的な山頂から滑り降りる感覚はやみつきになりますよ。
以前は有料だったみたいですが、平成30年4月から無料になったそうで。ならば滑り続けよう、ぼくのお尻が悲鳴をあげるまで。
娘スラりんの足元を見てみれば、芝生広場で元気よく遊んでいるのがわかります。なおこの後もっとすごいことに。
富士山、菜の花、楽しい遊具の数々。そして、キラキラと輝く相模湾。こんな開放感あふれる山は探してもなかなか見つからないのではないでしょうか。湘南低山、恐るべしです。
ところで、吾妻山ときくと「吾妻はや…」と嘆いた日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が頭に浮かびます。吾妻山山頂のすぐ下にあり、ヤマトタケルの妻・弟橘媛命(オトタチバナヒメノミコト)を祭神とする吾妻神社にもその伝説が残っていました。
東征の際、三浦半島の走水から海路を進もうとするヤマトタケルとオトタチバナヒメ。しかし、荒れ狂う海に行く手を阻まれ、オトタチバナヒメは海神の怒りを鎮めるためにその身を捧げます。
その7日後、オトタチバナヒメの櫛が海辺に流れ着き、この地に埋めたことから埋沢(うめざわ)と呼びました。地図を見てみると、現在は梅沢(うめざわ)になっており、伝説の気配が漂います。
テレビ塔の建つ絶景の展望台、湘南平
吾妻山公園でひとしきり遊びましたが、お隣のJR大磯駅にも絶景の展望台があるのです。高麗山公園(こまやまこうえん)として整備されたエリアの一角、湘南平(しょうなんだいら)に立ち寄ってみましょう。
湘南平には車で直接のアプローチが可能なので、今回ハイキングはしません。歩く場合は、大磯駅を起点に高麗山から湘南平まで縦走する“湘南アルプス”が楽しそうです。
湘南平の広場には展望レストハウスのほか、シンボルであるテレビ塔が目を引きます。
展望台からは360度の絶景を楽しめ、丹沢山地や箱根、晴れていれば伊豆半島や大島まで望むことができます。息子スラ坊も、ウキウキで望遠鏡をのぞいています。早く変わってくれよお父さんも見たいんだよ。
時間も経ち、吾妻山公園で見た時とは異なる表情の富士山もまた趣がありました。一日の締めくくりに相応しい、最高のシチュエーションです。
さあ、後は渋滞必至の帰り道で孤軍奮闘するだけです。誰かタシケテ…
吾妻山公園の家族ハイキング、終わりに
草木が枯れ落ちて、乾いた風景が多くなる冬のハイキング。しかし、温暖な南関東では、早春の花々がひと足先に見頃を迎え、ハイキングに温かな彩りを加えてくれます。
早ければ1月には見頃を迎えていますので、新年を飾るハイキングに吾妻山公園は非常におすすめだと思います。家族で行けば一日楽しいハイキングになりますし、もっと山感を味わいたいという方には、お隣の湘南アルプスと組み合わせてもいいのかもしれません。
次はどの山に行こうかな。