ようこそ スラ男村

なまけたろうと登山ブログ

【栃木】唐沢山 紅葉と戦国山城ハイキング

f:id:ta2ni:20210114153432j:plain

栃木県は物語をいだく低山の宝庫。といったら大げさでしょうか。

都心からアクセスも良いため、南栃木への観光の回数を重ねるごとに、

新しい発見や面白い低山との出会いに驚かされます。

 

11月下旬、紅葉狩りを狙って訪れたのは、栃木県佐野市にある唐沢山(からさわ

やま)。花や紅葉の名所であるほかにも、戦国時代には激戦が繰り広げられた地で、

関東最大規模の山城としての名残がそこここに見られます。

 

東北自動車道を使ってお手軽に家族ハイキング、もしくは千年の古城跡を巡る

ディープな旅も楽しめる唐沢山へ。

 

 

どうも、スラ男です。

 

 

今回は、栃木県佐野市にある唐沢山に家族でハイキングしてきた時のお話です。

車を利用すればアプローチが簡単なので、小さな子ども連れでも安心して楽しむ

ことができます。

f:id:ta2ni:20210114153206j:plain

秋の唐沢山は、なんといっても歴史ある唐沢山城跡と紅葉のセットが見どころ

です。1000年も前に藤原秀郷が築いたとされる山城を見学し、往時に思いを

馳せるもよし、軽いハイキングで自然を満喫するもよし。下山後にはもちろん、

名物の佐野ラーメンは欠かせません。

 

■唐沢山 目次

 

秋の唐沢山へ、城跡ハイキング

f:id:ta2ni:20210114153114j:plain

東京方面から東北自動車道を走っていると、栃木県に入って最初に見えてくる

山が佐野市三毳山(みかもやま)。三毳山は山腹に大きな公園が整備され、

山麓には観光農園や道の駅などが充実する、山一帯からなる都市公園です。

 

そこから北西すぐ近くに唐沢山はあります。華やかなみかも山公園と比べると

やや渋めの山ですが、実は映画やドラマのロケ地としても知られています。

大ヒットした実写映画るろうに剣心シリーズの撮影も行われたそう。

f:id:ta2ni:20210114153127j:plain

唐沢山西側の駐車場からスタートすると、すぐに直角に曲がった入口に入ります。

これはくい違い虎口といい、攻めてくる敵が直進できないようにした、防御の

役割があるといいます。

f:id:ta2ni:20210114153140j:plain

さらに、階段をひと登りすれば「大険山」と例えられる天狗岩もあります。

唐沢山随一の眺望を誇る箇所だそうで、ここはぜひとも登っておきたいところ。

f:id:ta2ni:20210114153339j:plain

階段の先は大きな岩の足場になっていて、ここから眼下はもちろん、広く周囲を

見渡すことができました。戦国時代、この展望台の真下を通る侵入者に対しても

十分に「見張り」の役目を果たせそうです。

f:id:ta2ni:20210114153405j:plain

天狗岩から先ほどの虎口に戻り、お次に見えてきたのは大きな池。

大炊井戸(おおいのいど)、もしくは大井とも呼ばれる井戸で、戦時には

重要なライフラインでした。案内板に「現在まで涸れずに豊かな水をたたえて

いる」と書かれていることからも、堅固な山城の防衛機能の一角を担っていた

ことがわかります。

f:id:ta2ni:20210114153418j:plain

そんな井戸も、現代では観賞用のコイが優雅に泳いでいました。井戸を覗くと、

すいすいと隊列を乱さずに近づいてきます。残念ながらエサはないし、与えて

いいかもわかりませんが。

f:id:ta2ni:20210114153528j:plain

井戸の先にかかる神橋を渡れば、城へと続く大手道です。神橋はかつては曳橋で、

敵襲に合わせて深い堀切となり、侵入者を阻む役割を担っていました。

そういった戦国期の防衛機構が張り巡らされた山城を、こんなにのんきに歩いて

いるのがなんとも不思議な気持ちです。

 

ネコ好きにはたまらない?ネコだらけの山

f:id:ta2ni:20210114153607j:plain

本丸に続く大手道の階段で、こんな足跡を見つけました。

山中で動物の痕跡を追って生態などを調査することをアニマルトラッキング

いいますが、ここ唐沢山ではこの足跡の犯人を捜すのは容易です。

f:id:ta2ni:20210114153153j:plain

そう、ネコです。駐車場から大手道までの道中、いたるところでネコが

くつろいでいるのです。唐沢山はネコ好きの間ではよく知られている場所

だそうで、ネコカフェよりもネコ感を味わえるとか。

f:id:ta2ni:20210114153701j:plain

それにしても、どうして唐沢山にはこんなにネコが集まっているのでしょうか?

 

実は、これらのネコのほとんどが飼いネコか地域に住んでいるネコだそうです。

神社やボランティアら有志の手で適切に管理されており、今日癒やしのスポット

として賑わっているようです。

f:id:ta2ni:20210114154041j:plain

しかしながら、境内の張り紙にもありましたが、一部ではネコの連れ去りなども

発生しているとのこと。その内容を理解した息子も悲しそうな顔をしていました。

なんとか良い方向に収束してくれることを願います。

 

藤原秀郷と佐野氏の物語を訪ねる

f:id:ta2ni:20210114153744j:plain

唐沢山城跡めぐりも、いよいよ本丸に近づいてきました。現在では本丸のあった

場所には、この大規模な山城を築いたとされる藤原秀郷(ふじわらのひでさと)

お祀りする、唐澤山神社のご本殿が建っています。

f:id:ta2ni:20210114153757j:plain

秀郷といえば、天慶の乱平将門(たいらのまさかど)を成敗したエピソードが

思い起こされます。秩父の城峯山や奥多摩雲取山近辺でも同様のエピソードが

伝わっており、関東に広く知られた秀郷の英雄譚を感じることができます。

 

また、写真の奉納された絵の元となったムカデ退治の伝説も有名です。大矢で

ムカデを討ち、嵐を鎮めた御礼として龍神様から「避来矢(ひらいし)」という

大鎧が授けられました。

f:id:ta2ni:20210114153445j:plain

神橋手前から左に折れた先にある避来矢山(ひらいしやま)は、そんな秀郷の

伝説から名づけられたといいます。山頂に建てられた霊廟には、唐澤山神社に

功績のあった人々をお祀りしているとのこと。

 

ちなみに、伝説にあった避来矢の鎧は、後にこの地を統治した佐野氏(秀郷の

末裔である藤姓足利氏の一派)に伝えられています。

f:id:ta2ni:20210114153811j:plain

佐野氏はその後、鎌倉時代源頼朝御家人となり活躍し、戦国期には上杉

後北条氏らとも戦い、400年以上もこの地の領主であり続けました。

その側面には、難攻不落の唐沢山城の存在が欠かせません。

f:id:ta2ni:20210114153838j:plain

山の地形を最大限に活かして城を整備し、さらには当時の最新技術を用いて

高さ8mを超える高石垣を築きあげました。その築城技術は、西日本からもたら

されたものです。これは、佐野氏が豊臣秀吉と密接な関係のあったためと

考えられているとのこと。

 

間近で見ると実に迫力のある石垣です。こうして秀郷が築き、佐野家が守って

きた歴史ある山城は、国指定史跡となり、さらには関東七名城にも名を連ねる

名城として今日語り継がれているのです。

f:id:ta2ni:20210114153620j:plain

ところで、“御城印”なるものをご存じでしょうか?唐澤山神社では御朱印

もちろんいただけますが、御城印もあるのでぜひいただきたいところです。

ちなみに、御城印は城に登った記念スタンプのようなものなので、御朱印とは

混同しないよう注意が必要です。

f:id:ta2ni:20210114153906j:plain

唐沢山城跡を丸ごと楽しむにはまだまだですが、今回はこの辺でひと区切り。

来た道を駐車場まで戻るだけなのですが、子どもたちが途中のネコスポットから

離れられず、下山は意外にも時間がかかりました(笑)

 

そういえば、息子スラ坊は相変わらずですが、今回から娘のスラりんが

ハイキングに参加できるようになり、非日常を全力で楽しんでくれました。

「おやま、またこんどいこうねー!」と、なぜか野太い声で念を押されます。

f:id:ta2ni:20210114153935j:plain

軽ハイキングの後は、佐野といったらの佐野ラーメンが食べたいですよね。

唐沢山から車で10分ほどのところにあるこちら、麺や大山さん

f:id:ta2ni:20210114153947j:plain

お腹が減っていたので、よくばりのチャーシュー麵!佐野ラーメンはなんと

いっても麺が美味しいのですが、チャーシューも美味。そしてモチモチの餃子も

美味!つまり、全てが美味しい!!完璧です。

 

お手軽なハイキングと美味しいグルメがそろう南栃木。今後も家族ハイキングの

計画を立てて訪れたいところです。

 

唐沢山の親子ハイキング、終わりに

f:id:ta2ni:20210114153351j:plain

唐澤山はずっと行きたかった山でもあるので、今回訪れることができて非常に

満足度が高いものになりました。一人で城跡巡りもいいですが、ネコたちに

癒やされながら、家族での紅葉狩りもまた味わい深いものですね。

f:id:ta2ni:20210114153851j:plain

佐野近辺の低山は、また季節ごとに趣旨を変えて訪れたいので、今後も目が

離せません。まずは紅葉の唐沢山城跡めぐり、最高でした。

 

次の山旅はどこに行こうかなぁ。