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なまけたろうと登山ブログ

【神奈川】猿島 非日常を味わう自然と歴史浪漫の島

夏の日差しが年々強くなり、子どもと一緒に山へ出かけようとしても熱中症の危険などから見送ることもしばしば。近いからといって、真夏の低山は子どもにとっては特にリスク管理が重要です。

山は遠いけど、どこか非日常感が味わえる場所はないものか。そこで夏のレジャースポットを調べてみると、「島」に辿り着きました。島かぁ、面白そう!

ようこそ非日常へ、猿島へGO!

 

どうも、スラ男です。

 

今回は、神奈川県横須賀市猿島(さるしま)へ親子ハイキングしてきた時のお話です。

島!ちょっとこのジャンルは盲点でした。島といえば山だけでなく海も楽しむことができるうえに、移動手段として船に乗れるじゃないですか。船は大人だけでなく子どもも大喜びのアトラクション、とくれば非日常的な思い出を作りにいざ出発!

 

猿島(2022年10月1日)

 

東京湾に浮かぶ無人島、猿島

猿島へ向かうにあたって、事前に子どもとのブリーフィングは重要です。今回は移動手段に船を使うこと、船酔いのおそれがあること、島へ渡ったら次の便まで帰れないことなどなど。

まあこれはいつものハイキングでも同じことが言えますが。息子は「へ~楽しみ!」とやる気十分、頼もしい。

電車を乗り継いでやって来たこちら、本日は横須賀中央駅からスタート。名物の海軍カレーを持ったキャラクターが可愛い。

駅から猿島への乗船場である三笠公園へは歩いて15分弱。雑踏を避け、きれいに整備された公園の中や緑の多いところを進みます。

こういう男心くすぐるものが町なかに。

船のテーマパークに来たみたいだぜ。テンション上がるなァ~。

目の前にドドンと厳つい存在感のこちら、戦艦「三笠(みかさ)」を記念艦として保存している三笠公園に到着です。シンボルの三笠とともに東郷司令の銅像が立つ広い公園で、遊具や売店もあるのでさっそく息子が遊びたがっています。

しかしそうはいかねえゲヘヘ!猿島へ渡る船は1時間毎の運航で片道約10分。長蛇の列も考慮すると空いている時に並んでおいた方がベターです。

そうそう、忘れてはいけないのがチケットです。

横須賀エリアで一日フルで遊びたいなら、京急からお得なきっぷが販売されているので忘れずにチェック。「よこすか満喫きっぷ」は電車&バス乗車券に加え、横須賀エリアで使えるグルメ券、アクティビティorお土産券がセットになった、まさに最強きっぷです。しかも、猿島への乗船料まで割引になるというから必携です。

ということで、みんな切符は持ったな!行くぞォ!ドドド

 

猿島をもっと好きになる、非日常探検ツアー

甲板の特等席に滑り込み、猿島までのクルーズはあっという間!「もっと乗ってたいね」というのが正直なところですが、それはまた別のところで。

さあ、無人島なのに観光客で賑わう猿島に上陸です。

息子はさっそく浜辺へカニのように。波に向かって足を出してギリギリのところで戻すチキンレースを繰り広げ笑っていますが、この数秒後、足がずぶ濡れになります

おいいいいいいいいいいい!!!!wwww

『予期せぬ事態』(してたけど)にも『冷静に対処』しなくちゃならないってのが「親」の辛いところだな。覚悟はいいか?オレはできてる。

日差し最強のところで靴を乾かしている間に、猿島でのお楽しみの準備です。ぼくたちはガイドさんが猿島の魅力を教えてくれる探検ツアーに参加したかったので、管理棟へ受付に。

その際、先ほどの「よこすか満喫きっぷ」が使えます。探検ツアーにアクティビティ券を利用すれば、特典で猿島オフィシャルガイドブックもついてきます。これは欲しい!

※ガイドブックは一般販売もされています。

探検ツアーの受付を済ませたら、準備が整い次第出発です。声がめちゃくちゃデカい元気なおじいちゃんガイドの頼もしさたるや。息子スラ坊は人懐っこいので、すぐガイドさんの隣をキープしています。恋人か。

「これね!なんだと思う?……鉄砲の痕!」と小気味よい語り口が癖になるおじいちゃんガイド。まだ始まったばかりだけどすごく楽しい。

ちなみに、ガイドさんから離れた位置にいても無料貸し出しのイヤホンで声が聞き取れるのですが、おじいちゃんのハイパーボイスはおそらく島の反対側にいても聞こえるので安心です。

ここ猿島は、なんと8000年も前、縄文人の時代からの歴史が眠っている島だそう。その歴史を紐解くと、日蓮上人と猿の伝説やら大蛇と貝の伝説やらと、ぼく好みの物語についつい深掘りしてしまいそうです。そんな伝説を持つ島ですが、次第に外国との戦いのために要塞化が始まります。

探検ツアーでは、弾薬庫や砲台跡などの遺構を見学・解説しながら島内を半周します。いわゆるレンガのフランス積み、イギリス積みの違いや、この場所の役割は?などがクイズ形式で出され、ツアーに参加している子どもたちも悩みながら楽しそう。

島の中心部は鬱蒼と生い茂る木々に覆われているので、暑さも凌げて快適です。ガイドさんは、途中にある石積みや島の昆虫など幅広いジャンルで解説してくれるので、歴史や自然に興味がある方は一層楽しめるのではないでしょうか。ぼくは超楽しいです。

一番の見どころであるトンネル内部。ここはガイドさんと一緒に来て本当に良かったと感じた場所でした。息子は暗いところが苦手なので終始怖がってましたが。あとで脅かしてやるか…

ツアーは高角砲の砲座がある箇所までやってきたら現地解散となります。おじいちゃんガイドにたっぷりと楽しかった旨を伝え、ここからは自由行動です。さあ探検第2弾だーーー!!!

…どうしたスラ坊?え?怖い……??????

じゃあ景色見に行こうぜーーーー!!!ヒャッホーー!!!海すげーーー!!

デカい木すげーーーー!!!!

謎の壁画なんだこれーーーーーー!!!???

帰りは難しいこと考えずに、たっぷりと島の雰囲気を味わいながらスラ坊と歩いてきました。これもまた良し。そうそう、砂浜で波音を聞いてるだけでも楽しいのよ。

ちょうどお昼も過ぎた頃、お腹が減ってきたので猿島のレストランへ。眺めの良いテラス席を息子が見つけてくれて、そこで休憩を。

メニューは色々ありますが、例の「よこすか満喫きっぷ」のグルメ券をここで利用します。対象メニューはよこすか海軍カレー

お父さんはポテトをつまみながらビールを飲むから、スラ坊、カレー食べちゃっていいぞ!え、ポテトも食べたい!!?慈悲をッ!!

大満足の島探検とももうお別れ、早いですねえ。帰りの船に乗り込んで、横須賀まではやっぱりあっという間です(笑)。

 

記念艦「三笠」で探検ツアー再び!

猿島から三笠公園へ戻ってきました。ここで疲れ果ててしまったら帰るも良しですが、せっかくなら記念艦「三笠」の中にも入ってみたいもの。恐る恐るスラ坊に聞いてみると、「え?見たい!見ようよ!」と気持ちの良いお返事。信じてたぜ、相棒。

というわけで、三笠へ。ちょうど三笠でもボランティアガイドさんによる案内ツアーが始まるというので、これも「行こうよ!」と元気なスラ坊。

大砲、いいですねええ~~。男子ってこういうの好きなんでしょ?

 

大好きですッッ!!

 

息子は艦内のシミュレーションや、VRで体験できる日本海海戦などに夢中です。ぼくもやってみましたが、これが面白い!!ガ、ガンダムーー!!!!??

このまま熱中していると夜になってしまうので、そろそろ切り上げましょうか。こうして猿島と三笠で思い切り遊びつくし、帰りもバスを使わずにぷらぷら歩いて駅へ向かいました。

 

猿島の親子ハイキング、終わりに

島一周は1時間もかからない程度ですが、その濃さ深さはたっぷりと楽しい猿島。ガイドさんたちの解説も面白かったし、アプローチの手軽さも良いですね。

「訪れる時間帯によって島の全く表情が違うんだよ」というガイドさん。確かにぼくたちも2周しましたが、ちょっとの日の当たり具合で景色の感じ方が違ったような気がしました。であれば、猿島は再訪必至の非日常的フィールドであることは間違いありませんね。

ああ、今年の夏休みも行けばよかったなぁ。

 

次はどの山に行こうかな。