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なまけたろうと登山ブログ

【三浦】城ヶ島 親子で楽しむ、スイセン満開の島ハイク

低山を好んで歩くようになってから「冬こそ海だー!」と強くおすすめしています。山なのに海?夏じゃなくて冬?絶対寒いでしょ!

いえいえ、「海」といっても浜辺ではなく、海岸がメイン。澄み切った青空と海、波しぶきと岩礁の荒々しさを感じながらのシーサイドハイキング…ちょっと興味がわいてきませんか?

潮騒スイセン、海中見学、城ヶ島で過ごす非日常体験。

 

どうも、スラ男です。

 

今回は、神奈川県三浦半島の最南端にある城ヶ島(じょうがしま)に親子でハイキングしてきた時のお話です。

城ヶ島三浦半島から突き出た神奈川県最大の自然島で、都心から近い距離にありながら広がる青空と海、雄大な自然を満喫できる小さなリゾート地です。

1月下旬頃には約30万株もの八重咲スイセンが咲き誇り、島内に甘い香りとともに早春の訪れを告げます。冬の花見スポットとしてもおすすめですよ。

 

城ヶ島(2023年2月5日)

 

スイセン咲き乱れる冬の城ヶ島

電車とバスを使っても便利な城ヶ島ですが、今回はあちこちめぐりたかったので車でアプローチ。三浦半島城ヶ島をつなぐ城ヶ島大橋を渡って島内の駐車場へ。

橋を渡る瞬間、めっちゃテンション上がりますよ。アゲアゲでいっちゃいましょう!

駐車場にも八重咲スイセンの甘い香りが。ちなみに、城ヶ島全域を楽しむなら駐車場のフリーパス城ヶ島ワンデーパス)が便利です。

城ヶ島公園の最寄り駐車場はこの先の第1駐車場なのですが、恐らく満車だろうと予測して手前の第2駐車場に停めました。少し歩くことになりますが、読み通り第1駐車場は空き待ちの列ができていました。よっしゃ!

公園のメインゲートには、県の天然記念物でもあるウミウの像が。城ヶ島はウミウなど渡り鳥の生息地で、冬にやってくるそうです。え、今じゃん。

園に入ってすぐのクロマツ並木の足元には、八重咲スイセンの大群生が。こりゃすごい!ほんのり甘い香りがしますが、海風のほうがやや優勢か。磯の香りもすごい(笑)。

ぼくはスイセンがけっこう好きで、1月2月といえばこの花を見に(山に)行きたくなるんですよねぇ。

公園の真ん中らへんまで来ると、だだっ広い芝生の広場に出ました。ここ良いですね、子どもたちが一斉に走り出していきましたよ。

三浦半島方面を見てみると、黄色い船が見えました。子どもたちに「あの船に後で乗るぞ」とささやくと、テンションブチ上がってました。ぼくもです。

芝生広場でちょっと休憩していると、「ピィーヒョロロ…」と聞こえてきました。出たわね、トンビ。

昔、目の前で友人がお弁当をトンビに取られた…なんて話を子どもたちにしていると、なんと!目の前でおじいさんが食べていたおにぎりがトンビに取られてしまいました!!

すごい光景を目の当たりにしました…!おじいさんも笑うしかありません。子どもたちは怖がってましたけど。まあ確かに怖いよね。

早めに休憩を切り上げて、松並木を進みます。島内の松は海風を受けて斜めに、マイケル・ジャクソンのゼロ・グラヴィティばりに倒れてますので記念撮影におすすめ。

お!三浦大根が突き刺さってる!?いえいえ、島のシンボル、安房灯台(あわさきとうだい)の建つ広場に出ました。

すぐ近くに展望台があるので登ってみましょう。可愛い大根カラーの灯台は、令和2年に2代目として新設されたそう。三浦大根モチーフの灯台は市民公募で選ばれたそうで、三浦市への愛情が感じられるグッドデザインですねえ。

海側も素晴らしい眺めです。遠くに見えるのは千葉県の館山あたりでしょうか。眼下の岩礁地帯は安房埼という名で、遠くに安房国(千葉の旧国名)が見えることが由来だとか。

展望台にこんなプレートが。標高たった34mですが、この自然の奥深さたるや。感動です。

 

波しぶき間近!スリルと絶景のシーサイドハイク

さて、灯台のあるピクニック広場で景色を眺めた後は、すぐ下の岩礁地帯で磯遊びが楽しめます。この磯遊びこそ非日常体験のハイライト!十分に時間を使いたいところです。

木々に囲まれた階段を下っていくと、目の前にドーンと広がる岩と海!これが東京から2時間ほどで見られるのだから最高です。

はしゃぐ娘スラりん。白い砂浜まで下りて海を間近に見ようとすると、ジャクッジャクッ!と砂ならぬ足音が。よく見てみるとこの白い浜、砂じゃなくて貝殻でした!

そうとわかると、貝殻収集が好きだという息子スラ坊も電撃参戦。きみ、ビーチコーマーだったん?

波打ち際まで下りてみると、海食地形が魅せる独特の景観にうっとり。なんて思ってたら、意外と波がすぐそこまで!押すなよ!絶対に押すなよ!?

荒々しい岩の上を歩いて行くのもアスレチック感があって面白いですが、歩きやすく整備された道もあるので安心です。

絵になる風景も撮り放題。ですが、風とともに波しぶきが迫ってきたりもするので油断なりません。特に小さな子からは絶対に目を離さないように。

たろうの写真を撮ってる場合じゃないので今日は持ってきてない。

 

東映

 

ドラゴンボールで育ったもんで、つい…

そうそう、せっかくの磯遊びなんですから、潮だまり(タイドプール)に潜む生き物を探してみましょう。潮が引いた後にできる海水のたまり場なので、魚や貝など様々な生き物がいるかもしれませんよ。

というか、透明度半端ないって!海水魚の場合は種類の同定が難しいのですが、けっこう色んな魚がいました。

そうそう、中には有毒生物がいる場合もあるので、親子で磯遊びをする際はその辺りの知識もしっかり準備していきましょう。みんな『ギョギョッとサカナ☆スター』を見よう。

島側を振り返って見ると、この別の惑星感がたまりませんねえ!

目の前に立ちはだかるのは城ヶ島三大急登のひとつ…実際すごい傾斜でした。

突然の自分語りで恐縮ですが、ぼくは低山歩きの芯はフィールドの奥深さにあると思うんです。であれば、この城ヶ島岩礁地帯だって低山と同義!地球歩くのおもしれー!!

安房埼からいったん公園へ戻り、今度はウミウ展望台を経て馬の背洞門へ向かいます。駐車場脇のスイセン群生地もすごい!

ミウ展望台までは整備された遊歩道で歩きやすい。飛行機雲にスイセンを添えて。

おお!ウミウ展望台からの景色を拡大して見てみると、確かにウミウが観察できました。生息地周りの露頭だけ白くなっていますが、もしや地質に違いが!?

 

博識なひと「あれはフン(糞)だよ」

 

ふーん……

展望台からは少し狭まった道を歩いていくと、いよいよ城ヶ島のメインアイコンともいえる馬の背洞門(うまのせどうもん)がある岩礁地帯です。

長い年月をかけて海が創り出した海食洞は、まさに自然のアートそのもの。洞穴上部と内部は崩落の危険性があるため立入禁止とされています。

近い将来、大きな地震などの自然災害により見られなくなる風景だと危惧されています。だからこそ、わざわざ人為的にその寿命を削るようなマネはしたくありませんよね。

こちら馬の背洞門前の浜辺でも磯遊びが楽しめます。本日2度目のビーチコーミング。さあ何が見つかるか!?

 

ガイド風おじさん「あ、イセエビ」

 

えぇ!?イセエビいるんですか!?すっげええええ!!……亡骸でした(笑)。

 

三崎港でトンビと親しむ海中見学ツアー

子どもたちの磯遊びが永遠に終わらないので、ある程度のところで切り上げます。そうがっかりしなさんな、次は海に潜るんだぞ?

城ヶ島公園の駐車場まで戻り、車で三崎港まで移動します。やってきたのはうらりマルシェ。産直所や様々な体験ができる三崎観光の拠点です。

城ヶ島から見た黄色い船、あれ実は海中観光船なんです。チケットを購入し、黄色い船「にじいろさかな号」がやってきました。子どもたちもドキドキしていますが、ぼくもです。

観光船に乗ったら、海中観察のポイントまでしばしの船旅。するとトンビの群れが!?

 

しかもエサやりできる!

 

しかも行きも帰りもできるトンビエサやり体験を、やらないで帰るというのはこのアクティビティを満喫したとは言い難いな!!

子どもたち大喜びでした。

観察ポイントに到着すると、船の底にある展望室へ移動します。そこの窓からは…

 

魚(うお)おおお~~~!!!

 

え待って、超楽しい。さらに上に戻って魚へのエサ蒔き体験もしちゃいました。

時間にしたら一時間ないくらいの船旅ですが、その体験濃度の高さですよ。

大人一人だとちょっとキツいかもわかりませんが、親子で城ヶ島ハイキングに来たらぜひおすすめのアクティビティですねぇ。あ、ウミウだ。

三崎といったらマグロ、マグロといったら三崎(関東では)なので、ここでマグロを食べないわけにはいきません。旅の締めに「まぐろ食堂 七兵衛丸」さんでマグロのホホステーキをば。美味しい~~!

見て美しい、体験して楽しい、食べて美味しい三浦半島の旅、お腹いっぱいで帰途につきました。

 

城ヶ島の親子ハイキング、終わりに

神奈川県が誇る自然島・城ヶ島ミシュラン2つ星に選ばれていることからも、誰にすすめても素晴らしい体験ができる場所だと思います。というか、子どもに非日常体験をさせるには、東京からの近さではこれ以上ない場所かもしれません。

また季節を変えて…いや、やっぱり冬で!再訪したい場所ですねえ。

 

次はどの山に行こうかな。