厳冬期、雪山装備を持たない方々は登山お休み期間でしょうか。いえいえ、低山をメインフィールドにするぼくにとっては1月2月はハイシーズン真っただ中。
埼玉県の奥武蔵・秩父エリアはこの時期に歩きやすい低山が多く、雪がない代わりに「氷」を利用したイベントが目白押しです。
親子で楽しめる低山ハイクと氷の宮殿。
どうも、スラ男です。
今回は、埼玉県秩父郡横瀬町にある日向山(ひなたやま)と、冬のイベント「あしがくぼの氷柱(ひょうちゅう)」を親子ハイキングしてきた時のお話です。
日向山は駅からお手軽にアプローチでき、それでいて抜群の展望と季節によっては花見も楽しめる低山です。途中には子どもが喜ぶスポットもあったりして、親子ハイキングにかなりおすすめ。
新年一発目に富士山ではなく、秩父の名峰・武甲山を見る山旅なんていうのはどうでしょう?
■日向山(2023年1月21日)
道の駅を拠点にした駅からハイキング
西武池袋線に乗ってやってきたのは、芦ヶ久保駅。高台に駅があるため、隣接する道の駅と向かいにある山々が見渡せるのが素晴らしい。
本日登る予定の日向山も現在地から見えています。右奥の落葉樹林の中に櫓があるピークです。
登山の準備は駅の下にある「道の駅 果樹公園あしがくぼ」が大変便利。駐車場、お店、トイレなんでも完備の拠点施設で、ぼくはここで売っている菓子パンが特にお気に入り。2袋購入して子どもたちのおやつにぴったりです。
準備が整ったら、道の駅向かいに大きな案内板があるので本日の行程をチェック。お気づきでしょうか…?ローラーコースターがあることに。
「はやくいこうー!!」とはしゃぐ子どもたち。しかしね、君…ぼくとしては舗装路の急登を駆け上がるのは避けたいのだから…
よく走るッ!
正直、日向山へのハイキングで最も過酷なのは序盤の坂道といっていいでしょう。ここまで登ってくればあともうひと息。
そうそう、この辺りは「果樹公園あしがくぼ」という名前の通り、観光農園が点在しています。いちごやブドウなど秩父オリジナルのブランドフルーツも楽しめますよ。
坂道の脇から登山道へ。この道は公園へのショートカットです。
農村公園についたらお目当てのローラーコースターァァァァ!!!!
ありがたいことにマットが用意されているので、子どもたちが飽きるか体力が尽きるまで無限に滑り続けられます。なお、滑り台が長いので往復がそれなりにキツく、子どもは途中で抱っこを要求してくるので注意です。
…ハァ…ハァ、お尻が痛いんだぜ…!
武甲山を望む一等地、日向山山頂へ
農村公園で1時間弱遊んだ後は、ハイキング再開です。そんなに遊んでたのか…こんなはずじゃなかった。
ちなみに、公園の裏手からトイレのある広場までは車道でも登山道でも行けるのですが、登山道が狭く小さな子連れだと若干歩きにくかったので、ここは車道のほうがおすすめです。
長閑な農村風景を眺めながら、ポカポカ陽気の気持ち良いハイキング。公園での遊び疲れは、道の駅で入手した菓子パンで回復。超美味しい。
振り返ると、秩父の守り神である武甲山(ぶこうさん)が見事。シンボリックな山って良いですよね。武甲山大好き。
目指すは山の花道。春にはハナモモやレンギョウ、ヤマザクラなどが次々に咲き乱れ素晴らしい景観となるそうです。1月の今はまだ何もなさそうですが…笑。
道中で冒険の杖(枝)も手に入れ、テンションもアゲ⤴。花はありませんが、防火帯のような道が歩いていて気持ち良い。
稜線に出ると一気に冷たい風が吹き出しました。上着と帽子を着こんで、一気に山頂へ。ここで武甲山を見てくれッ!といわんばかりの展望台が目印です。
標高627m、日向山に到着!そんな気はしないのですが、高尾山よりも高い山なんですね。
展望台からの武甲山、格好いい~!心ゆくまで眺めていたいけど…
めちゃくちゃ寒い…!
周回コースにしようかと思っていましたが、来た道を戻り足早に下山することに。
帰り道でも遊ぶぜイェーイ!!少しも寒くないわ。
秩父冬の名物、あしがくぼの氷柱
日向山からピストンコースで道の駅まで戻ってきました。ここからは冬の名物である氷柱観光に切り替えますよ。
チケットを購入し、道の駅から専用遊歩道を通って会場までは10分ほど。娘スラりんは初めての氷柱ですが、スラ坊はずいぶん小さい時に連れてきたっけ。なんとな~く覚えているとのことです。
目の前のトンネルをくぐると、枯れた土色の景色が一変します。それでは!
ふおおおおお!!!!!
突如、凍り付いた空間が目の前に広がりました。初めて見る氷の世界に子どもたちは大興奮!娘は特に『アナと雪の女王』が好きなので、喜んでいました。
以前は特急レッドアローのフォトスポットでしたが、今はラビューに代替わり。車窓が大きくなったので、電車から見る景色もパワーアップしているでしょう。
あしがくぼの氷柱は人工的に作られた氷柱名所ですが、当然気温によって氷柱の成長具合、見応えも変わってきます。暖冬続きの昨今ではなかなか山肌全部を覆い尽くす氷柱が難しいところ。
しかし、訪れた日の一週間後くらいにはさらに大きく成長したとか。こればかりはタイミング。とはいえ、この日も十分な見応えでした!
会場奥の広場は交流スペースになっています。温かいお茶、甘酒の無料配布に心も体もホッとします。
ドラム缶の焚き火をじ~っと見ていると、スタッフのおじいちゃんが「薪入れてみようか」と丸太を放り込んでくれました。豪快に燃える焚き火に大興奮の子どもたち、何なら今日一番嬉しそうです。笑
芦ヶ久保駅で楽しんだ後は、近くに温泉があれば最高なのですがこればかりは。そんな時は、もう電車で西武秩父駅まで行っちゃいましょう!
毎度おなじみ、「秩父漫遊きっぷ」を用意しておけばフリーで移動できますし、お土産・温泉・食事利用いずれかにクーポンを使えて最強ォ!
駅直結の温泉「祭の湯」で体の芯まで温まった後は、秩父名物であるわらじカツ丼、くるみそば、みそポテトと大盤振る舞いで締めくくります。まさに、秩父漫遊です。
日向山の親子ハイキング、終わりに
奥武蔵・秩父周辺の山は、子どもと一緒に楽しめる低山がたくさんあって、なおかつ季節ごとにイベントも楽しめるので足繁く通っています。今回の日向山も、氷柱ではなく花の時期に訪ねても間違いなくおすすめの山だと思います。
子どもたちの成長に合わせて、まだまだ楽しみ方も広がる秩父。今後も注目していきたいです。
次はどの山に行こうかな。