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なまけたろうと登山ブログ

【総集編】2018年の山旅まとめ

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2018年も残すところ後わずか…一年間というのはあっという間ですね。今年は「いつか行きたい!」と温めておいた山へ行ける機会が多く、それ故か同じ山域での山旅が多くなりましたが、温めた分だけの感慨に浸ることができました。

さて、それでは今年一年の振り返りとして、1月から12月までの山旅をピックアップしてご紹介したいと思います。

 

 

どうも、スラ男です。

 

今年の山旅で最も嬉しかったことは、息子スラ坊と一緒に山旅ができるようになったことです。ぼく一人ではちょっと物足りなそう…と思える場所にも、子どもと一緒なら充実した旅になったり、普段なら渋る乗り物にもたくさん乗ることができたりと、違った角度から山の面白さを発見することができました。

ぼく単独の山旅では、去年の雲取山のような無謀な計画はしないぞ!ということを念頭に置いて、その土地土地にある観光名所や特産物を目的として山に登るというスタイルが定着しました。単なる遠回りなんですけど、シックリきています。

 

それでは今年一年の山旅を振り返ってみましょう。まずは1月からです。

 

■2018年山旅

 

1月、氷瀑と雪の奥多摩・浅間嶺

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最強寒波」という力強い単語をテレビから繰り返し耳にした今年の1月。記録的な大雪と寒さが都心を襲い、奥多摩の1000m未満の山々も銀世界となりました。

そんな気象条件が揃った中でぜひ見たかったのが、檜原村にある払沢の滝の「氷爆」。今年は11年ぶりとなる完全結氷を目指して、一部で盛り上がりを見せました。

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そして払沢の滝から、登山道に積もった雪をサクサクと踏みしめ、浅間嶺へ。富士山の眺めはもちろんのこと、何より奥多摩の名峰たちがズラリと並ぶその展望に心を打たれました。

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下山後にはロマン漂う秘湯・蛇の湯温泉を目指して歩き、雪見風呂と秘湯ビールに体の芯まで温まりました。

 

■浅間嶺の山旅

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3月、花盛りの小鹿野・四阿屋山

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例年通りなら2月に見頃を迎えるはずの花たちが、雪の影響で3月に開花。ということで3月にずらしてやってきたのは埼玉県小鹿野町にある四阿屋山。ここの山麓には日本一のセツブンソウ自生地があり、可憐な小花に癒やされました。

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セツブンソウを楽しんだ後は、一転してハードコースで四阿屋山を目指します。鎖場や痩せた岩場の連続に気を引き締め、たどり着いた山頂からは奥秩父の山並みが見渡せました。中でも両神山の存在感は圧倒的でした。

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下山後は道の駅の温泉で汗を流し、小鹿野町の名物「わらじカツ丼」に舌鼓。バスの乗り継ぎが面倒ではありますが、必食のグルメであることは間違いなしです。

 

■四阿屋山の山旅

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3月、ミツマタ香る西丹沢・ミツバ岳

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3月から4月頃に見頃を迎えるミツマタという見た目可愛い黄色い花。そんな花が群生する隠れた名所が、西丹沢にあるようです。一般にミツバ岳と呼ばれるその山は、本当の山名は別にあるらしく、ミツマタ畑が転じてミツバ岳になったとか。

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ルートの組み合わせによっては道不明瞭で難しい場所もありますが、ミツマタと富士山が見たい!というだけなら周回コースが賑わいを見せていました。それもそのはず、山頂から見えるミツマタと富士山、そして透き通る青空は、賑わいも納得の美景でした。

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ミツマタの開花に合わせて、周辺では桜が春の訪れを告げています。帰りの山北駅で途中下車すれば、日程次第で桜まつりが開催されているので、温泉と合わせて春を満喫することができるでしょう。

 

■ミツバ岳 山旅

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4月、新緑とツツジ秩父・破風山

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新緑を迎え、にわかに低山が彩りを魅せ始めるこの季節。秩父の化石事情に夢中だったこともあり、ぼくは遥か昔「」だった頃の秩父に思いを馳せました。

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そんな中向かったのが、秩父にある破風山とこちらの埼玉県立自然の博物館。化石あり温泉ありで、ハイキングがてら「秩父」を勉強するには最適なコースとなりました。

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若干蛇足ではありますが、時間に余裕もあったので長瀞観光もできました。いつかはやってみたいラフティング、でも今は遠く眺めているだけ…

 

■破風山 山旅

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5月、水と緑の奥多摩・御前山

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5月は奥多摩御前山に行きました。1月の浅間嶺の時にその山容に惹かれ、ぜひ新緑の時に歩いてみたい!と強く思った山でもあります。

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奥多摩湖から大ブナ尾根で登るよりも、栃寄沢から登ったほうが楽そうに感じましたが、実際は…連続する急登にあえぐ登山となりました。結局、御前山はきれいな三角形ですし、どちらから登っても大変そうですね。

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奥多摩湖畔にあるダム見学施設「水と緑のふれあい館」には、レストランも併設されており、特産品のわさびやヤマメのメニューが楽しめます。このヤマメフライの定食は筆舌に尽くしがたい美味しさでした。

 

■御前山 山旅

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6月、歴史の道をたどる箱根・湯坂路

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アジサイの見頃となる梅雨時期は、箱根登山電車が賑わいを見せる季節です。ですが山腹のアジサイはまだ咲いておらず、結局電車にも乗らないというルートを歩きましたが、代わりに歴史の道ということで別の楽しみ方ができました。

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中でも江戸時代の石畳が残るこの箱根旧街道は趣深いルートで、往時の箱根の情景を想像しながらの歴史ハイクが楽しめます。

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ハイキングが終われば梅雨時期ですし、必然的に温泉が恋しいですよね。そしてここは箱根です。なればこそ、温泉こそが今回の旅のメインディッシュと言っても過言ではありません。

箱根旧街道沿いにある「天山湯治郷」で汗を流し、温泉水で仕込んだお蕎麦をいただくこの贅沢…!さすがは箱根、そのホスピタリティは天井知らずですね。

 

■湯坂路 山旅

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7月、真夏の日光・男体山

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猛暑日が続いた今年の夏、そんな中でわずかでも涼しいところへ…という気持ちで日光を目指しました。訪れた男体山は驚くほど涼しく、また、日光の天然氷というオプションもつければ、この夏を涼しく美味しく過ごせること間違いなしです。

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天然氷はどこのお店を選べばいいのか迷ってしまいますが、下山後に訪れるという限定条件をつければ迷いも減ります。ぼくが訪れたお店では、三ツ星氷室さんの天然氷と、とちおとめの果肉たっぷりの美味しいかき氷を楽しむことができました。

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そして日光といえばやっぱり温泉も楽しみたいですよね。中禅寺湖のほとりにある「日光山水」さんでは、湯の花が舞う奥日光の硫黄泉を存分に楽しむことができます。露天風呂の熱さは気合いでなんとか…(笑)

 

男体山 山旅

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8月、滝めぐりの秀麗富嶽十二景・滝子山

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山梨県大月市には「秀麗富嶽十二景」という、富士山の展望に優れた山々があります。その中の一つ滝子山は、富士山だけでなく、その名の通り滝めぐりも楽しめる、まさに水の山です。

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ぼくも正直なところ富士山の眺望よりも、山の中を流れる水のきれいさに心を奪われていました。何より、標高の割に目立った急登もなく、山全体を通して歩きやすいというところも魅力の一つですね。

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さらに、滝子山からやまと天目山温泉方面に向かえば、竜門峡というさらなる滝の名所もありますし、戦国武将・武田信玄隠し湯やお蕎麦なども楽しめるプランができあがります。今年の猛暑を吹き飛ばすにはうってつけのコースとなりました。

 

滝子山 山旅

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9月、彼岸花と棚田の秩父武甲山

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9月下旬に見頃を迎える彼岸花曼珠沙華を狙って、秩父を旅しました。西武線に乗っているとどうしても巾着田が目立ちますが、その先の寺坂棚田というところも彼岸花の名所なのです。

ぼくは寺坂棚田を見るために、わざわざ山を挟んで反対側の名郷から、幾山を越えて武甲山を目指しました。

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中でもウノタワは印象的な場所でした。山の中に突然開けた空間ができており、伝説によると昔は山の神様の化身が住んでいた場所のよう。紅葉時には眼を見張るような美しさを魅せるウノタワ、今後も訪れたい場所です。

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そして今回の旅の目的の一つに、去年できたばかりのお店があります。武甲山の麓にあるこちら「ログモグ」さんは、自らが建てたお店で自らが狩った鹿肉料理を提供するという野趣溢れるお店。こんな素敵なお店が大好きな武甲山の近くにできたというのだから嬉しい限りです。

 

武甲山 山旅

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10月、ススキが輝く箱根・金時山

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場所によっては紅葉の見頃を迎える10月下旬、再び箱根を訪れたぼくは紅葉とは別に、黄金色のススキ草原を目当てにしていました。目的地となる仙石原すすき草原へはバスが便利ですが、あえて山々を歩いていくことで、箱根の町並みと外輪山の稜線を楽しむことができるのです。

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稜線歩きのゴールとなるのは、ポッコリと飛び出た金時山です。初心者にもよく歩かれるという金時山ですが、コース次第では金太郎伝説にどっぷりと浸かることができたり、また、今回のように稜線を経て訪れれば感慨もひとしおです。

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「マサカリ担いだ金太郎」を再現するべく、マサカリの上に金たろうを乗っける。これこそがぼくのやりたかったことであり、また、近くにいたおばちゃんに「あら可愛い」と微笑まれたことでもありました。

下山後にはやっぱり箱根ですから、温泉は外せませんよね。仙石原温泉でにごり湯に浸かりながら、この日一日を振り返りました。

 

■箱根外輪山 山旅

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11月、紅葉の奥秩父・妙法ヶ岳

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待ってましたの紅葉シーズン!ぼくはかねてから行きたかった三峯神社への山行計画を、ほどほどに欲張り、ほどほどに控えめに立てました。

素直に三峰行きのバスに乗ればいいのに、これまた遠回り。どうしても立ち寄りたかったのが、「金蔵落としの渓流」と呼ばれる紅葉の名所、大血川渓谷です。

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大血川渓谷から霧藻ヶ峰を経て、妙法ヶ岳に立ち寄って三峯神社を目指します。朝方はあんなにきれいだった青空が、霧藻ヶ峰に着くや否や霧に包まれ…霧繋がりなのか、そんな気を利かせなくてもいいのになぁとため息が出てしまいます。

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思いのほか急登の連続にあえぎながらも、たどり着いた三峯神社ではお目当ての中津川いもや温泉などを楽しみました。

神社に興味を持ち始めた頃からの憧れだった三峯神社に今自分がいる喜びを噛みしめた後は、疲れ果てて帰りのバスに乗りながら、さすがに遠いなぁと薄暗くなった奥秩父の空を眺めました。

 

■妙法ヶ岳 山旅

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12月、冬の静かな西丹沢・檜洞丸

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今年を締めくくる山旅として、西丹沢の盟主・檜洞丸を訪れました。去年は欲張りに欲張りを重ねた雲取山の山行で酷い目に遭いましたから、今年はコンパクトな山行でスッキリと終わるように心がけた次第です。

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檜洞丸の最盛期は新緑とシロヤシオなどのツツジが賑わう季節ですが、ブナ林などが眠りにつくこの季節もまた趣があります。加えて、冬の特権として枯れ木の隙間から見える展望や、空気が澄み遠くまで見渡せるのも嬉しい限りです。

そんな中、檜洞丸より先にあるこの犬越路までのコースは、富士山や南アルプスの山々を見渡すことができる素晴らしい展望自慢の稜線でした。

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ただ、西丹沢というエリアは非常に山深く、また市街地とも離れているため、周辺観光できないのがネックとも言えます。しかしながら、純粋に山歩きのみを楽しむという目的ならば、この西丹沢エリアは素晴らしい場所だと思います。

 

■檜洞丸 山旅

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今年は去年よりも楽しさの幅を広げて歩けるようになりました。来年の山旅は、もっともっと違うことを巻き込みながら、山と山にまつわる歴史や文化、食べ物などにも注力して旅を続けたいと思います。

 

それでは、長々とお付き合いいただきありがとうございました。また来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。