新緑の眩しい5月。この時季は森歩きがぼくの楽しみです。なかでもブナの眩しさに強く惹きつけられ、どこかにいいブナの山はないものか…と探してみると、丹沢方面に気になる山を見つけます。
丹沢と言えば、檜洞丸や鍋割山などのブナ林が魅力的なエリアです。そこで今回はブナをテーマに、ついでに富士山の絶景スポットにも立ち寄りながら、新緑の森を心ゆくまで歩いてきた時のお話です。
続きを読む月イチの山旅を基本としているぼくにとって、毎年一番頭を悩ませるのが春の楽しみである花見の山旅です。4月上旬の桜、中旬のツツジ、そして下旬に新緑を迎えての山旅が楽しめるため、どこに狙いを定めようかといつも迷ってしまいます。
今年はツツジが見たいなぁと情報を集めていると、埼玉県飯能市にある蕨山(わらびやま)が目に留まりました。蕨山がある名栗湖周辺では、沢登り気分が楽しめるという棒ノ嶺(棒ノ折山)が特に人気だそうですが、蕨山の強みはツツジ科の花が咲き乱れるところにあります。
蕨山がいいなぁ、でも棒ノ嶺も行きたい。そして、このふた山を結んでいる都県境尾根もまた、この時季ツツジをはじめとした春の花で賑わうとのこと。そこで今回は、春の奥武蔵を舞台に棒ノ嶺からツツジに彩られた蕨山を縦走してきた時のお話です。
続きを読む『桃太郎』といえば、誰もが知っている日本昔話の一つです。その物語を要約すると、桃から生まれた男の子がきびだんごを持って犬、雉、猿を仲間にし、鬼ヶ島へ鬼退治に行く…というものです。
この桃太郎の基本ともいえるあらすじは有名ですが、日本各地にはこの物語になぞらえた伝説などが口承文学として残されております。それらは必ずしも上記の基本の物語ではなく、神話が舞台だったり、中には桃太郎が女の子だったというものまで様々です。
ぼくは特に、桃太郎で有名な岡山県に伝わる『温羅伝説』 に強く心を打たれました。それは、桃太郎のモデルとも言われる吉備津彦命と、製鉄技術を持った温羅(うら)という一族の戦いを描いた物語なのですが、それはまた後ほど。
さて、前置きが長くなりましたが、今回は山梨県大月市が舞台です。大月市といえばの秀麗富嶽十二景を絡めて、市内に散らばる桃太郎伝説と地元の方の優しさに触れてきた時のお話です。
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