好きな果物の一つに、みかんがあります。真冬の時季、こたつに半身をすっぽりと入れながら食べるみかんは、格別の美味しさです。子どもの時はみかんの白い筋を全部取り、甘いみかんを好んで食べましたが、今では甘酸っぱいほうが好きで、白い筋などおかまいなしです。
2月の親子ハイキングは、そんなみかんが食べられる山ということで、神奈川県小田原にある曽我丘陵(そがきゅうりょう)にスポットが当たりました。この時季だと梅まつりも開催されますので、賑わいのある山旅になりそう。
今回は、冬を忘れる暖かな陽気の中、みかんと梅をお目当てに曽我丘陵をハイキングしてきた時のお話です。
どうも、スラ男です。
まだ3歳の息子とハイキングに行く時は、季節の花祭りに合わせると賑わいもあり食べ物もあり、場所によっては乗り物もありなので、親子ともども存分に楽しむことができます。
目的地である曽我梅林へは、東海道本線の国府津駅もしくは御殿場線の下曽我駅が便利です。ぼくたちは下山後に温泉に立ち寄りたかったので、梅まつり会場のある下曽我駅からのスタートにしました。
ということで、梅とみかんをお目当てにした曽我丘陵の山旅が始まるわけです。
■曽我丘陵(2019年2月16日) 目次
小田原梅まつり、曽我梅林へ
息子スラ坊の大好きな電車の一つ、湘南新宿ライン(のプラレール)。ぼくはこれを言いやすいように「湘南線」と教えてしまったために、息子も湘南新宿ラインを見つける度「しょうなんせん!」と叫んでいます。
普段、小田原方面へ行くには、費用を抑えるために新宿から小田急線へ乗り継ぎますが、今回の山旅では湘南新宿ラインが主役でしたので「休日おでかけパス」を使っちゃいます。これで発駅から国府津まで乗りっぱなしです。
■休日おでかけパス
国府津駅に着くと、お次は御殿場線に乗り換えて下曽我駅を目指します。スラ坊も見慣れない電車ですから、「あれなんていうでんしゃ!?」と目を輝かせて…いるように見えます。
初めて見るものにワクワクするのは何も子どもだけではありません。ぼく自身、初めて降り立つ駅はワクワクしますから、既にお祭りムードが漂う下曽我駅から浮き立ってしまいます。駅でトイレを済ませた後、ボランティアの方?から簡易地図をもらって出発!
さっそく濃い色の梅の花が飛び込んできました。可愛らしいですね。駅からすぐのところに小田原市梅の里センターがあり、観光情報の収集や特産品などが並んでいました。梅干しを見ると思わず口の中が…(>~<)
梅の里センターの隣でも出店が並んでおり、ここで息子用にみかんジュースを一本購入。美味しそうな匂いが次々と誘惑してきますが、別所梅林まで我慢です。
会場までは、御殿場線の線路に沿って歩いていき、途中には原梅林の中を散策することもできます。梅のほかにもスイセンなど早春の花を見つけながら、スラ坊と一緒に歩いていきます。
曽我梅林とは、下曽我駅の北にある中河原梅林、先ほど歩いた原梅林、そしてこの先にある別所梅林の総称だそうです。
この辺りの梅林から後ろを振り返ると富士山がきれいに見えるということで、前回、弘法山の親子ハイキングの際は富士山を見ることができなかっただけに今回こそ!という思いもあります…が!今回も見えませんでした。
さっきまで曇っていた空もすっきりと晴れてくれました。居心地のいい梅林の中をぷらぷらと散策するだけでも良さそうです。
しかし、しつこいようですが、ぼくたちのお目当ては梅ともう一つ。みかんです。神奈川県にあるという幻のみかん…!私、気になります!
かながわブランドのみかん、湘南ゴールド
小田原市で主に栽培されているみかんは、青島みかんや大津みかん、10月から旬を迎える早生みかんなどがあります。
これらはいずれもよく耳にする「温州みかん」の種類なのですが、神奈川県にはこの温州みかんと県西部で栽培されていたゴールデンオレンジという品種を交配させて作った「湘南ゴールド」という品種があります。
この湘南ゴールドは、みかんでありながらレモンのような見た目をしており、酸っぱそうでありながら爽やかな香りと品のある十分な甘さという、見た目と味のギャップが面白いかながわブランドのみかんです。
これを楽しみにここまで来ましたから、さっそく購入しザックに詰めます。この他にも、おやつ用にみかんを購入し、ザックに詰め込みます。
■湘南ゴールドとは
美味しいみかんをたくさん買った後は、「やきそば!やきそば!」と飛び跳ねるスラ坊と一緒にランチタイムです。外で食べる焼きそば美味し!
訪れた2月16日は満開にはまだちょっと早かったですが、十分な見応えです。焼きそばを食べてお腹もパンパン!みかんのせいでザックもパンパン!!お、重たい…(; ・`ω・´)
「とんねる」とスラ坊。子どもと一緒に遊んでいると、普段見ていない角度での発見がたくさんあるので非常に面白いです。
梅のお花を見せると「きれいだね~」とは言ってくれますが、さすがに観梅に時間をかけすぎるのは渋すぎます。「おやま、まだ~?」
曽我丘陵へは、別所梅林を抜けた先からのアプローチとなりますが、その手前に小田原牧場アイス工房さんがありますので、休憩に最適です。ジェラートは色んな味があるので迷っちゃいます…(; ・`ω・´)
ぼくはミルク、息子はいちご味に決めました。美味しい~。
さて、いよいよ箱根方面の展望とみかんの山、曽我丘陵へ突入です。
見晴らしとみかんの農道を行く、曽我丘陵
曽我丘陵と呼ばれるこの丘陵地は、小田原市によって様々なウォーキングコースが設定されています。梅の里の散策コースから、最長10kmほどのたっぷりと歩くコースまであるので、目的と体力に合わせたハイキングが楽しめます。
ちなみに曽我丘陵は、昭文社の「山と高原地図」に掲載されておりませんので、小田原市のHPに掲載されている散策マップが便利です。
今回ぼくたちは、アイス工房から見晴台を目指し、農道を通って国府津駅へと下る4kmほどのコースを歩きました。
■曽我丘陵の地図はこちらで
急坂の舗装路を登っていくと、梅林を眼下に配置した箱根の展望が開きました。霞がかかって薄っすらとですが、箱根の山々は確かな存在感があります。
特に、中央より右側にあるどっしりした山容の明神ヶ岳、そしてその隣にぽつんと飛び出た金時山は、去年の秋に歩いたばかりなので感慨深いですね。
意外だったのは、さっきまで元気に走っていたスラ坊が突然へたり込んでしまったこと。聞いてみると、「あまりにもたかいからこわくなっちゃった…」だそうです。今までのお山よりも街が近くに見えるからでしょうか?
てんとう虫を観察しながら休憩を挟みます。
見晴台からも先ほどのような景色が楽しめます。ベンチとトイレも設置されておりますので、ここで再び休憩を挟みます。
ここで期待した富士山はというと…やっぱり見えませんでした!
見晴台からひと登りで、農道を歩く「国府津・曽我丘陵ウォーキングコース」に合流します。どうやら、市街地が見えなくなれば大丈夫なようです。元気を取り戻した息子と一緒に国府津駅を目指して農道歩きのスタートです。
農道は車が通れるようになっているため、山の中なのにずっと舗装路が続きます。高尾山の一号路といえばわかりやすいでしょうか。
しかし、この舗装路歩きが面白みに欠けたようです。息子は土の道のほうが楽しいとのことで、抱っこマンが行く手を阻みます。おのれええ!!
みかん農家の方に挨拶すると、いくつかみかんを頂いたりもしました。「元気だねえぼく」と農家のおばあちゃんは笑顔ですが、さっきまではぼくに張り付きっぱなしだったんですよ(; ・`ω・´)
農道の途中で、無人の直売所が設けられておりました。そうそう、事前にこの直売所のことを知って楽しみにしていたのです。なんたって安い!ほぼ全てのみかんが100円ですから、ここでもみかんをザックに詰め詰め…
よいしょ…(´;ω;`)ズシッ
農道からいったん見通しの良い車道に出ます。あいにく曇ってしまいましたが、目の前には相模湾が広がっております。朝早くの国府津駅スタートだったらもっとキラキラの海が見られたかもしれませんね。
山旅の前半でぼくたちを楽しませてくれた梅の花ですが、後半でもちらちらと早春の香りを漂わせてくれました。
光明寺の脇を通って、踏切の目の前に出れば曽我丘陵のゴールです。スラ坊はここを通る御殿場線が見たいそうですが、本数の少ない御殿場線が次に来るのは…ゲゲ~!?30分後でした…また今度ね。
踏切の先のトンネルをくぐって左折すれば国府津駅ですが、トンネル手前の道を右に曲がり、1.3kmほど歩けば天然温泉コロナの湯があります。山旅の最後は温泉でという旅のご褒美に味をしめたのか、スラ坊もこの温泉が楽しみで仕方ないようです。
きれいで設備の整った温泉は、特に岩の露天風呂が広々として楽しく、ずいぶん長いこと温泉に浸かっていました。息子のマイブームは、岩風呂の岩をお湯をかけてあげることだそうです。やるやる(笑)
温泉への往復が正直なところ一番キツかったですが、楽しそうな息子を見ると意義のある寄り道だったと思います。
帰りは、国府津駅から湘南新宿ラインで乗換なしですので、安心して息子を寝かせてあげられます。ところが、湘南新宿ラインが好きすぎて眠れないそう。
だれか、さいみんじゅつを(; ・`ω・´)
しばらくすると、スヤスヤと眠りにつきました(*´∀`*)
曽我丘陵の親子ハイキング、終わりに
少し天気に元気がありませんでしたが、観梅とみかん、そして温泉が楽しかった曽我丘陵のハイキング。海の景色も絡めると、また違った印象かもしれません。
小田原周辺としては、手前の二宮駅の近くにある吾妻山公園も、菜の花と富士山の名所として有名だそうなので、また訪れてみたいですね。
さあ、次はどこに行こうかなぁ。